試験期間中の採点には、1日最大で16時間以上の時間がかかることもあるようです。生徒への指導といった通常の業務に加えて採点にそれだけ時間がかかるというのは、教員にはかなりの負担になります。最近はそうした負担軽減のためのシステムの開発もかなり進んでいるようで、採点に関係する作業の大部分をデジタルで処理できるようになってきました。答案用紙をデータ化するには手動でそれをスキャナーに読み込ませる必要がありますが、その後の作業はAIがメインとなり正確かつスピーディーに進めることができます。
スキャニングした画像データは自動的に同じ問題ごとに分けられるため、連続して採点することができるようになります。そうすることにより、採点する際にありがちなうっかりミスを減らすことが可能です。採点の精度が上がれば採点者のチェックも簡単になりますので、そのぶん負担も軽減します。この採点システムのいいところは、オンラインで使用することで他の採点者と簡単に情報が共有できることです。
試験ごとに蓄積したデータベースをそのまま後任に渡すことができるので、教科担当の変更や転任があった場合の引き継ぎもすぐに行なえます。またクラウド上にある情報にアクセスすることにより、遠方にいてもすぐに答案用紙の内容を確認することができるというのもメリットです。これまでは専用の答案用紙やペンが必要でしたが、最近はそれらを使わずとも利用できる採点システムが増えてきました。それにより、採点システムをさらに手軽で低コストに導入することができるようになっています。